公立高校受験も近づいてきたある日、社会の授業(公民範囲)に生徒から質問(雑談のフリ)が飛んできました。
もちろん、生徒も常識として分かった上で言っています。
普段から疑問に思ったことはジャンルを問わず質問するようにと伝えているので、こういった質問もたまにきます。
授業の妨げになるレベルなら後で答えることもありますが、さすがは法学部出身のかなな先生。
ちゃんと説明をしたそうです。
キーワードは「勿論解釈」
法学部の授業にある「基礎法学」では「法の解釈」についても学びます。
大きく「論理解釈」「文理解釈」があり、「勿論(もちろん)解釈」は「論理解釈」に当たります。
「勿論解釈」とは、条文に明記されていなくても、それと同じ趣旨の規定があると解釈することが当然である場合の解釈、という意味があります。
「トイレ」という場でする行為は「排せつ物の処理」です。
「排せつ物の処理」が主の目的となり、その処理に「トイレットペーパー」を使います。
流すために「水」を使用することも必要ですよね。
何を当然のことを……となりますが、これが「勿論解釈」なのです。
「排せつ物」「水」はもちろん流しますけど、「トイレットペーパー」も流していいですよ。
でもその他の物は流さないでくださいね。という意味が込められた文章なのです。
だから、「ティッシュペーパー」は流してはいけません。
トイレットペーパーより水に溶けにくく、配管を詰まらせる恐れがあるからです。
対象となる「流してはいけないもの」とは
では、流してはいけないものは何になるのか?
基本的には、配管を詰まらせる恐れのあるものと考えればよいでしょう。
そのうえで、流してしまいがち(管理者側からみると「流されてしまいがち」)の物を挙げてみます。
・ガム、紙ごみなど
・ティッシュペーパー
・生理用品、おむつ
・生ごみ
・ペットのう〇ち(砂付き)
・カップラーメンの残り汁
このあたりが多いでしょうか。
塾という業種なため、これらのものを流そうとする子はほとんどいません。
しかし、実は「カップラーメンの残り汁」は実際に流されました。
油分が多く、配管内で冷えて固まってしまう恐れがあるのですが、まぁ、少量なら流れるんですが、そもそも食べ物をトイレに流すなって話にもなります。
意外なものとしては「嘔吐物」。
なるべく流さない方がいいと言われています。
まず胃では「油脂」は分解されませんので、上記「カップラーメンの残り汁」のように冷えて固まる恐れがありますし、なにより「固体物」の割合が多いのです。
リスクという面からも流さない方がいいのはわかりますが、そうも言ってられないですよね。
そんな時は、いつもより多めに水を流すようにするとよいでしょう。
さいごに
「勿論解釈」をごくごく簡単に言えば「常識」となります。
人々の「常識」「モラル」「道徳」に期待が出来なくなって出来た「法律・条例」も多々あります。
※「路上喫煙防止条例」など
常識を疑う、常識にとらわれないことも時には必要ですが、必要とされる常識・モラルは守るようにして、トイレに変なものを流さないようにしましょう。
人物イラスト提供:アイキャッチャー様